広済寺の法語掲示板 その70



 
昨年の十月末に前坊守が往生して、
早くも七ヶ月が経ちました。
 
家族が一人いなくなるというのは寂しいことですが、
時が経つにつれ、
新たな日常にも慣れてきたところです。

 
 
前坊守は、
もうすぐ四歳になる娘(前坊守からみれば曾孫)の面倒を
いつも見てくれていました。
 
小さな娘にとっては、
九十八歳のひいばあちゃんが
一番良い遊び相手だったようで、
友だち同士のようにケンカすることもしばしば。
 
いつも娘と同じ目線で
接してくれていたからなんでしょうね。

 
 
そんなかわいいケンカも
今では見られなくなってしまいましたが、
ことあるごとに
娘は「ひいばあちゃん」との話をしてくれます。
 
その話を聞く坊守(前坊守の娘)の嬉しそうなこと。
 
家族も皆が笑顔にさせてもらっています。

 
 
今は亡き前坊守が、
仏さまとなって今度は私たちの今を
育んでくれているようです。
 


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