法語掲示板
昨年の十月末に前坊守が往生して、
早くも七ヶ月が経ちました。
家族が一人いなくなるというのは寂しいことですが、
時が経つにつれ、
新たな日常にも慣れてきたところです。
前坊守は、
もうすぐ四歳になる娘(前坊守からみれば曾孫)の面倒を
いつも見てくれていました。
小さな娘にとっては、
九十八歳のひいばあちゃんが
一番良い遊び相手だったようで、
友だち同士のようにケンカすることもしばしば。
いつも娘と同じ目線で
接してくれていたからなんでしょうね。
そんなかわいいケンカも
今では見られなくなってしまいましたが、
ことあるごとに
娘は「ひいばあちゃん」との話をしてくれます。
その話を聞く坊守(前坊守の娘)の嬉しそうなこと。
家族も皆が笑顔にさせてもらっています。
今は亡き前坊守が、
仏さまとなって今度は私たちの今を
育んでくれているようです。
2024 年 5 月 30 日 6:43 PM |
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今年は忘れることができないお正月になりました。
1月1日、
16時10分に発生した能登半島地震。
年の始め、
まさに元旦に襲った大地震は、
私たちの心に深い爪痕を残しました。
津波に土砂崩れ、
火に包まれる輪島の朝市。
当たり前だったものが
突然奪われていく光景に、
荒れくるった現実の厳しさを痛感させられます。
世界に目を向けてみても、
先の見えない争いばかり。
「外のこと。自分には関係ない」としてしまう私も、
思いやりの心がくるった、
やはり鬼なのでしょう。
思うままにならない、
荒れくるう私たちの世界だからこそ、
仏さまは「ともに歩むぞ」と
一人一人に語りかけます。
分けへだてなく手を取り合おうとされるそのお姿が、
私たちに大切なことを教えてくれているようです。
2024 年 3 月 20 日 11:00 PM |
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「『歩く』という字は
『少し』『止まる』と書く。
急がなくていい、
一歩一歩しっかり進んでください」。
これは今は懐かし、
三年B組金八先生の言葉です。
「歩」の漢字を見てみると、
確かに「少」と「止」の漢字が
組み合わさっていますよね。
面白い見方だなと思いつつも、
同時にとても大切なことを
教えてくれているように思います。
人生においては、
「立ち止まる」勇気が必要です。
上手くいかない時こそ、
気が立ってしまうもの。
そんな時は
大概まわりが見えなくなり、
自分自身も見えなくなっているのではないでしょうか。
日々の生活の中で
「立ち止まる」時間をつくることで、
まわりや自分も
また違って見えてくるかもしれません。
仏さまの前に座ることも、
きっと「立ち止まる」一つの姿なのでしょう。
大切にしていきたいと思います。
2023 年 10 月 17 日 2:53 PM |
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